</p
「俺は、家事分担なんてしないぞ！」
と言っていたが、ある日奥さん（この呼び方嫌い）突然の頭痛で倒れた。
病院での診断は、大きな病気は無かったが暫らく休養させた方がいいと思い家で寝ていてもらうことになった。
ホッとした。大事に至らなくて良かった。
落ち着いたので、普段通りに「おーい、コーヒー入れてくれ！」とテレビを見ながら声を掛けようとしてから、気がついた。今は、休養中だという事に。
実は、家事分担をしないというより、料理を作ったことがないのだ。
インスタントコーヒーなら大丈夫なので、キッチンへ向かうと
「パパお腹すいた！」と子供の声が後ろから追いかけて来た。
続いてその後「のど渇いたー！」
「お風呂ー！」
「眠いー！」
独り暮らしの経験はあるが自炊経験のない私からしたら、
もう家の中でもキャンプ場並みのサバイバルスキルを求められたも同然なのだ。
夜も遅いので、子供の外出は避けたいところなので、牛丼屋、ラーメン屋、ファミリーレストラン、コンビニエンスストアの選択肢は消えた。
不便だ！不便だ！不便だ！
どうする？何する？どうやる？の言葉が頭の中を駆け巡る。
簡単にできる料理、簡単な料理、手軽な料理！を探せ！
YouTubeを開いても「すぐ眠れる音楽」「ユーチューバーのゲームチャンネル」ばかりで、料理で検索しても良さそうな動画は20分以上の長さだったのでやめた！
まずは、キッチンに走れーっ！
お！ひらめいた。カップ麺だ！
子供の食育を考えると少し気が引けるが、、、今日は許してくれ。
そこで、カップ麺置き場の扉を開くと在庫が1個もなーい。
次に、冷蔵庫を開くと納豆とチーズとわけ分からん物と卵があった。
しかし、私は卵を割れない人なのだ。
こうしてみると、テレビに出てくる家政婦の人のように20秒食材を眺めて12品なんて改めて神業なんだなーと痛感した。
そもそも、うちには20秒も眺めるほど食材がない3秒で十分なのだ。
とりあえずは、子供のお腹の足しと渇いたノドへ牛乳を投入！
「これ飲んで待ってろ。あと、特別にゲームを許すからゲームやって待ってろ。」
さーて、ここからがパパの腕の見せ所だ！
落ち着いて考えてみると、結婚してスグに奥さんから
「困った時の為にパスタくらい作れる様に教えておくね。」と教わったのを思い出した。
パスタの扉を開くと「あったー」しかし、パスタソースが足りないが玉にキズだが何とか考えよう。
ありがとう。助かったよーこの人と結婚して良かった事を再認識。
あとは、牛乳飲んで待ってる子供にパスタを食べさせて風呂入れて寝かしつければ完了する。
まずは、お湯を沸かしながら玉ねぎを乱切りし、フライパンにパスタソースにケチャップを足して玉ねぎを混ぜて炒める。
んー？イメージ通りの柔らかい玉ねぎにならないので火力を全開にしてみると、だんだんと玉ねぎがバラバラになってきた。作戦成功。
そして、8分茹でるパスタを見て気づいたが「キッチンタイマー押し忘れたー」
えっ！今何分くらい茹でているのだろうか？もう、味見してみようと思いパスタを持ち上げると鍋底に焦げて？こびりついているのを発見。
急いで、パスタを出さなければとザルにあけて水でしめる。
そして、水を切り事なきをえた。
あとは、パスタソースと一緒に軽く炒めて完成です。
そして、子供の所へ行くとウトウトとし始めているマズイ。
「お待たせー大好きなスパゲティーを作ったよ。」
家族全員分作ったが子供に優先で食べさせる。「いただきまーす。」
子供もぐもぐ「パパー美味しくないよー。玉ねぎ辛いよ。」
「どれどれ食べさせて」
おっ！確かに美味しくないがかろうじて麺だけは食べられるので
「今日は、玉ねぎを少しよけて食べよう。」と子供の満腹感だけは満たせたので成功としよう。
この後、シャワーを浴びて一緒に寝られたので自己採点で合格点としよう。
●しかし、このレベルを上げて毎日繰り返すママに感謝するようになる良い切っ掛けだったと思います。
すごいよママ。偉いよママ。だから、お願いパパに「偉い。素晴らしい。」と褒めて欲しい。
